洋楽で学ぶ仮定法 (猿でも分かります)
仮定法
後悔と妄想を伝えよう
(A)主文
①妄想世界で今するだろうこと→過去形助動詞+動詞(原型)
②妄想世界での昔しただろうこと→過去形助動詞+have 動詞(過去分詞)
(B)条件文
①の条件節は過去形で (if I were you)
②の条件節は過去完了形で書く (If I had been you)
(B)でどんな妄想の世界なのかを説明し、(A)でその世界で起きることを妄想する。これだけ!
あくまで主役はA
例えば・・・
If I were you, I would not forgive him. (俺ならあいつを許さないね)
はI would not forgive himだけでも、”私なら”というニュアンスが含まれている
よく使う助動詞(would, could, should)
If only・・強調(もし~でさえあれば) ifの直後にonlyを入れるだけ。
①の例
1) 俺が彼氏なら彼女の話を聞いてあげるのに・・・(beyonce “If I were a boy”)
2) (もしあれだったら・・)私が彼女になってもいいよ・・(Avril Lavigne “ Girlfriend”)
3) 金さえあればなんでもお前の欲しいものを買ってやれるのにな
1) If I were her boyfriend, I’d listen to her. (I’d= I would)
話と聞くとstoryとしそうですが、ここでは何か語りたい特別な物語があるわけではなく単純に日々のたわいない話から、悩みごとまで耳を傾けてあげるという意味なのでlisten to herとしましょう。
2) I could be your girlfriend.
仮定法を使えばこんなすっきり書けます。日本語を英語に変換しようとit’s okay that ~, I don’t mind if~などと書き始めるとその先に詰まります。日本語にとらわれないで状況をイメージしましょう。I want to be your girlfriendとは言えない彼女の気持ちが分かるはずです。
3) If only I had more money, I could buy whatever you want.
Onlyを使わずに If I had more moneyとしても問題ないですが、onlyを使うことで「金さえ、金さえあれば!」という感じが出ます。If ONLY I had more time(時間さえ・・時間さえあれば!) と思うことが誰にでもあると思います。その時の感情を思い出しながら言ってみましょう。
With, without
妄想、仮定が名詞を使って一言で表せるならwith, withoutを用いてすっきり書くことができます。
(With/without you, もしあなたがいれば/いなかったら)
I wish
~だったらいいのにな、よかったのにな、と思うことがたくさんあると思います。そんな時はI wishを使いましょう。
(I wish you were/had been here: あなたが(今)いてくれたらなあ/(あの時)いてくれたらなあ)
I wishを使えば、例えば上の文をIf you were here, I would be very happyなどと長々しく書かなくて済むのです。覚えることが増えたと悲しむのではなく、楽ができる技を手に入れたと喜びましょう。
②の例
1) あなたとは違ったかたちで出会いたかったわ
2) あなたの助けがなきゃ試験に合格できなかったよ
3) あなたの言うことなんて信じなきゃよかった
1) I wish we had met under different circumstances
出会うのはもちろん妄想の中の”過去”なので過去完了形を使いましょう。Circumstanceは状況、状態という意味です。前置詞はinを使いそうなところですがunderです。状況下という日本語を思い浮かべ、状況の下に置かれているイメージをすればよいでしょう。他にもI’m under pressure(緊張してる)、under construction(工事中)などが代表的な例です。
2) I couldn’t have passed the exam without your help.
Without your help, I couldn’tとしても良いですがわざわざカンマを使って節にするほど長くないので文末に持って来れば十分かと思います。
3) I shouldn’t have believed you.
過去のことを語る時のShouldはまさしく後悔のためにある助動詞です。すべきだったが実際にはしなかったという意味になります。If節のような条件を語る節はありませんが、実際にはしなかったことを悔やむ後悔の念がありありと伝わってくるでしょう。
Believeですがbelieve youのように他動詞として用いると「誰かの言うことを信じる、本当のことを言っていると受けとめる」という意味になります。一方でbelieve in god, believe in myselfなど自動詞で用いると「存在を信じる、価値を認める、信頼する(自信を持ち、成功すると思う)」という意味になります。自動詞他動詞について話すと終わらないので今回はここまでにしますが、英語を学ぶ上でとても大事なことです。同じ単語でも意味が変わってしまいますし、主語の取り方も変わりますので。
ちなみに絢香のI believe myself♪というフレーズですが、英語版を作った時、歌詞が誤解されないようにI believe in myselfに変更したそうです。
その他
仮定法になったからと言って基本的な文法のルールは変わらないので心配なく。疑問文ならいつも通り助動詞を先頭に持って来ればよいし、否定文ならnotを助動詞の後ろに置けばよいだけです。
例) Would you know my name, If I saw in heaven?(Eric Crapton “Tears in Heaven”)
天国で会っても私の名前を覚えてるかな?
覚えておくととても役に立つ表現 What if ~ならどうする?
What (would you do) ifの略になってます
What if you were the one who they bullied? Would you say the same thing?
もしいじめられてるのがあなたでも同じことが言えるの?
What if I told you it was all meant to be? (Kelly Clarkson “A Moment like this”
最初からこうなる運命だったんだって、私が言ったらどう思う?